【現場レポ】真夏の全国ツアー2025神宮公演1日目ー雨雲を吹き飛ばした、記憶に残る夏の一夜

真夏の全国ツアー2025神宮公演1日目セットリスト
- OVERTURE
- 君に叱られた (C:賀喜)
- ジコチューで行こう! (C:遠藤)
- 裸足でSummer (C:川崎)
- ガールズルール (C:一ノ瀬)
- 好きというのはロックだぜ! (C:賀喜)
MC1 - ネーブルオレンジ (C:井上・中西)
- なぜ僕たちは走るのか? (C:瀬戸口)
- 君と猫
- 不道徳な夏 (C:金川)
- 命は美しい (C:瀬戸口)
- 君は僕と会わない方がよかったのかな (C:林・理々杏・吉田・璃果・奥田・柴田)
- そんなバカな… (C:弓木・岡本・富里・増田・矢田・愛宕)
- Against (C:一ノ瀬・金川・黒見・田村・松尾・岩本)
- 無口なライオン (C:五百城・菅原・小川・筒井)
- 隙間 (C:池田・梅澤・遠藤)
- 僕のこと、知ってる? (C:久保・井上・中西)
- Sing Out! (C:賀喜)
MC2 - 真夏日よ (C:賀喜)
- Monopoly (C:遠藤・賀喜)
- ありがちな恋愛 (C:一ノ瀬・川﨑)
- 制服のマネキン (C:久保)
- Actually… (C:中西)
- 夏のFree & Easy (C:梅澤)
- おひとりさま天国 (C:井上)
- I See… (C:賀喜)
MC3 - Same numbers (C:賀喜)
アンコール - チートデイ
- 他人のそら似
- 三番目の風
MC4 - 乃木坂の詩
真夏の全国ツアーFinalついに開幕!
外苑前の駅を出ると、そこには紫に染まった人の波。
神宮球場へ続く道には公式グッズを身につけたファンが行き交い、遠くからはリハーサルの音が微かに聞こえ、胸が高鳴ります。
しかし、この日はあいにくの雨予報。
カッパを手に会場へ向かう人も多く、開演までに雨が止むのか心配しながら会場に向かっていました。
ところが開演直前、奇跡のように雲が割れ、青空が広がります。乃木坂ファンの誰もが、「今年も乃木坂が空を味方につけた」と確信した瞬間でした。
さらになんといってもこの日は3期生が加入9周年という記念すべき日。
ファンの誰もが「今日は3期生をお祝いするぞ!」と期待しながら、静かに開演を待ちわびていました。
OVERTUREからの怒涛のスタート
開演時間。
場内は暗転し、OVERTUREが流れると、紫のサイリウムが一斉に輝き出します。
鼓動のように響くビートに合わせて観客の歓声が高まり、会場は一瞬にして熱狂の渦へ。
スクリーンにメンバーのシルエットが映し出され、球場全体に揺れるような地鳴りが起こりました。
中でも3曲目に披露された「裸足でSummer」。
この曲のセンターを務めたの5期生の川﨑桜(かわさき さくら)さんの夏ツアーを通じて磨き上げてきた煽りが、この神宮で最高潮に達しました。
彼女の甘い声が会場中に響くと、観客は一斉にレスポンス。
まるで全員が彼女に恋をしたかのような空気が広がり、
私は胸の奥がじんわり熱くなるのを感じました。
開演早々、彼女が地方公演で地道に重ねてきた努力と進化が、数万人の心を一瞬で掴んだのです。
心を揺さぶる「ネーブルオレンジ」
ライブは続き、次に印象に残っている曲は5期生の中西アルノ(なかにし あるの)さんと井上和(いのうえ なぎ)さんがダブルセンターを務める「ネーブルオレンジ」。
切なさと透明感が入り混じったこの楽曲は、聴くたびに心の奥が刺激されます。
2人の声が重なった瞬間、観客は息をするのも忘れるほど静まり返り、ただその歌声に耳を傾けました。
スクリーンに映る2人の真剣な眼差しに、私は「乃木坂の未来はこの世代に託されている」と強く感じました。
その希望に満ち溢れた姿に曲の最後には温かい空気が会場を包みました。
熱狂のピーク「不道徳な夏」
続いての注目ポイントは「不道徳な夏」。
この曲のイントロ部分が流れると、会場の空気は一気に爆発しました。
4期生の金川紗耶(かながわ さや)さんがセンターに立ち、全力の煽りを繰り出します。
「神宮もっと声だせ〜〜!」
その声に応えるように会場全体から大声援が巻き起こり、地鳴りのようなコールが響き渡りました。
客席のサイリウムが波打つように揺れ、炎の演出が夜空を照らす。
私は鳥肌が立ちっぱなしで、これぞ“ライブ”だと心から実感しました。
また、10月に開催されるアンダーライブへの期待が一気に膨らむ、そんな瞬間でもありました。
6期生の躍進を感じた「命は美しい」
また、今回のセトリに新しく加わったのが「命は美しい」。
冒頭の緊張感あるイントロが流れた瞬間、場内に静寂が訪れました。
この曲で特に印象的だったのは6期生の増田三莉音(ますだ みりね)さん。
13th year birthday liveの際には移動時に場ミリを確認するなど、緊張を隠せない場面もありましたが、この日はまるで別人。
堂々とした立ち姿、感情を乗せた表情、そして細部まで徹底されたパフォーマンス。
私は息を呑み、彼女のあまりの成長スピードの速さに驚きを隠せませんでした。
恐らくあの場にいた多くのファンの方が私と同じことを感じたと思います。
それほど、彼女の未来を感じさせられた一曲でした。
推しの輝き「君は僕と会わない方がよかったのかな」
そして私にとって特別な時間となったのはなんといってもこの曲。
「君は僕と合わない方がよかったのかな」でセンターを務めたのは4期生の林瑠奈(はやし るな)さん。
彼女の歌声は透き通るようで、
歌詞の切なさをまっすぐに届けてくれます。
会場に響くその声は観客の心を揺さぶり、気づけば私の目からは自然と涙がこぼれていました。
推しだからという贔屓(ひいき)を抜きにしても、林さんの歌は「人の心にすっと入り込む力」を持っていると断言できます。
この日、彼女がセンターで披露するこの瞬間に立ち会えたことを誇りに思いました。
歴史を背負った「真夏日よ」
今回の神宮公演は乃木坂として10回目となる特別な日。
ライブ中盤では10回目を記念すべく映像が流れると、
観客は一気に過去へと引き込まれました。
初めて1期生がこの地に立った瞬間から、世代を超えて受け継がれてきた物語。
スクリーンの映像が終わると、キャプテンの3期生・梅澤美波さんが語ります。
「乃木坂が守ってきたこの景色を、これからも未来へつなげていきたい」
その言葉に、私は目頭が熱くなりました。
そして続けて披露された「真夏日よ」。
観客全員がメンバーの名前をコールし、声が夜空へ突き抜けていきます。
頭上ではドローンが飛び、乃木坂のロゴが光となって浮かび上がる。この瞬間、会場は今日一番の盛り上がりを見せました。
圧巻の「Actually…」
後半戦のサプライズは「Actually…」。
地方公演では披露されていないこの曲のイントロが流れた瞬間の歓声は、ものすごいボリュームでした。
5期生の中西アルノさんが渾身の表情でラスサビ前を歌い上げ、会場の空気を完全に支配。
彼女の存在感は唯一無二で、「この曲はやはりアルノがいなければ成り立たない」と再認識しました。
観客のボルテージは最高潮に達し、サイリウムが波打つ光景はとても感動的でした。
3期生9周年「三番目の風」
アンコールでは、待ちに待った「三番目の風」が披露されました。イントロが流れた瞬間、会場中から大きな歓声が上がり、観客の目には涙を浮かべる人も多くいました。
卒業していったメンバーがいる中でも、3期生の絆と誇りは確かに残っている。
その姿に「9年間積み重ねてきたものの尊さ」を感じ、胸がいっぱいになりました。
観客全員が声を合わせてコールし、乃木坂とファンが一体となった時間。
あの空気を言葉で完全に表現するのは難しいですが、「これこそ乃木坂が持つ歴史なんだ」と心から思える瞬間でした。
まとめ 〜夏の終わりと未来への期待〜
こうして幕を閉じた神宮初日。
雨を吹き飛ばして始まった公演は、熱狂と感動、そして乃木坂の歴史と未来を同時に感じさせる特別な一夜でした。
序盤の川﨑桜さんの煽りに始まり、中盤で井上和さんと中西アルノさんが見せた歌唱力、林瑠奈さんの透き通る歌声、金川紗耶さんの圧巻の煽り、増田三莉音さんの成長、そして梅澤美波さんのキャプテンとしての言葉。
どの瞬間を切り取っても、乃木坂46というグループが持つ“強さと優しさ”が凝縮されていました。
また、観客の一体感も忘れられません。
煽りに応え、名前を叫び、涙を流し、サイリウムを振る。
数万人が同じ方向を見つめ、同じ感情を共有する時間は、まさに奇跡そのものでした。
今年の夏のツアーも残すところあと3日。
乃木坂46がここからどんな景色を見せてくれるのか。私はその全てを目に焼き付けたい......。
そしてこの神宮で感じた熱狂と感動を、これからの人生でもずっと忘れずにいたい。そう心から思えた夜でした。